『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』丸山正樹
逆差別や、逆差別を糾弾する当事者の存在など、触れてほしい問題をくまなく拾い上げる。蛇足かと思われた彼女との関係もしっかり回収。主人公はあくまで、コーダの荒井である。続編があるらしく、どおりで荒井のキャラクターが立っているわけだと思う(続編について調べる限り、本作での荒井はブレブレだそうですが……)。続編、いる?と疑わないでもないが、筆力に申し分無く、読む人間を選ばない癖の無さから、まあおもしろいだろうなと思う。中一の課題図書にしたい。なってそう。この読書体験は後に効いてくるよ。でも義務教育を満了しない限り、大抵の文章は読めないのかもね。